局所自明な話 (Locally Trivial)

局所的に自明でも大域的に自明とは限らない!どうなるか見てみよう。

「ゲージ変換群」の謎

「ゲージ変換群」という用語があるようです。

いくつか物理の本を見てみましたが、目次や索引に見当たりませんでした:

一方、数学の本の目次や索引で見当たります:

結局、「ゲージ変換群」というのは数学用語なのでしょうか。
「接続の微分幾何ゲージ理論」ゼミが進めば、分かるかもしれません。

接続の微分幾何とゲージ理論

ホモロジーとホモトピーを教えてもらう

数か月後から、Kさんにホモロジーホモトピーを教えてもらえることになりました!
何度か独学しようとしましたが、落ち着いて考えてみたことがないので、ありがたいです。

テキストは、 中原幹夫「理論物理学のための幾何学とトポロジーI 」 の第3,4章です。

理論物理学のための幾何学とトポロジーI [原著第2版]

慶応大学の理工系の講義動画

慶応大学のYouTubeチャンネルで、物理などの講義が色々公開されています。
いくつか見たところとても良さそうでしたので、まとめておきます。

スピン流とトポロジカル絶縁体 ―量子物性とスピントロニクスの発展― (基本法則から読み解く物理学最前線 1)

「天体力学のパイオニアたち」

微分トポロジー入門-高次元の世界を感じる- | 数学・統計教室の和から株式会社
で紹介されている動画を見て、昔読んだ
「天体力学のパイオニアたち」
を思い出しました。

この本は、難しいことも書いてありますが、全部理解できなくても、天体力学におけるカオスと安定性に関する壮大なストーリーを味わうことができます。

日本数学会での書評
https://mathsoc.jp/publication/tushin/1404/1404shibayama.pdf

最初の記事の続編
トポロジー有名定理その1~ブラウワーの不動点定理~ | 数学・統計教室の和から株式会社

天体力学のパイオニアたち―カオスと安定性をめぐる人物史〈上〉 (シュプリンガー数学クラブ)

天体力学のパイオニアたち―カオスと安定性をめぐる人物史〈下〉 (シュプリンガー数学クラブ)

ε-δ論法と微積分の基礎,そして超準解析

大学での微積分ではε-δ論法というのが出てきます。
「任意の正の数εに対して、ある正の数δが存在して、…」というものです。
これは、曖昧なところがあった微積分を厳密化することに成功した素晴らしい成果だと思います。

一方で、自然科学や社会科学への応用という観点からすると、少し奇妙です。
個数や金額のような離散的なもの、時間や空間のように連続的なのか離散的なのかわからないもの、に対しても微積分を適用し、有効であることがわかっているからです。

結局、微積分はε-δ論法以外の方法でも基礎付けられるのではないでしょうか?
超準解析とかがその答えでしょうか?

 

 

超準解析と物理学(増補改訂版) (数理物理シリーズ)

「圏論的集合論」

圏論にはだいぶ前から興味がありますが、なかなか理解が進みません。
最近、 西郷・能美「圏論的集合論」 を入手しましたが、初歩から説明していて、なかなか良さそうです。

なぜか章にタイトルがありませんが、適当に付けると以下のようになると思います。

  1. 序論
  2. 積,解
  3. 引き戻し,有限極限
  4. 双対性,余積,冪
  5. 関手
  6. 随伴
  7. 射圏,極限
  8. 分配法則,カルテジアン閉圏
  9. トポス
  10. 集合圏
  11. トポス 再訪
  12. スライス圏,トポスの基本定理
  13. 論理の初歩
  14. 量子化,双対圏,反変関手,米田埋め込み

集合圏とは、”well-pointedで選択公理をみたし自然数対象を持つトポス” のことだそうです。

線型代数対話 第1 巻 圏論的集合論 集合圏とトポス

「数学原論」

Kさんに紹介された 斎藤毅「数学原論」 を入手しました。

1つ1つの章が1冊の入門書に相当するような感じです。

第1章が圏論なのが、ハードルが高い…。

あとがきによると、ブルバキの当初の目的は「微積分の新しい教科書を書くこと」、きっかけの1つは「ストークスの定理の現代的な定式化」だったそうです。

数学原論